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宜保通信 -霊能の世界-

第1回 先祖因縁や神の祟りを偽装した呪詛事件
地方の資産家の家で、先祖代々続いていた強烈な祟りの話

宜保詠歌ヒストリー 怨霊との闘い

宜保鑑定事務所の主宰である宜保詠歌先生が、過去に対面や電話での鑑定業務を通して手掛けてきた難事件、怪事件とその解決過程をご紹介するコーナーです。

先祖因縁

バブル崩壊から間もない90年代半ば。当時、対面鑑定も行っていた宜保詠歌先生の元に、地方で手広く不動産業を営む人物から依頼がありました。「遠い先祖の代から我が家に仕掛けられている呪いのせいで、大事な娘が自殺してしまった。以前から地元の祈祷師に相談していたのだが、最悪の事態を防ぐことができなかった」そんな後悔の訴えを聞きながら現地で詳細に霊視してみると、思わぬ事実が浮かび上がったそうです。

はじめに ~ 宜保詠歌からのごあいさつ

皆様、日頃は宜保鑑定事務所をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 当事務所宛に送られてまいりますお客様からのご意見・ご感想、あるいは鑑定中にいただくご要望の中には、恋愛や仕事、人間関係といった現実生活での悩み事の他、心霊現象を初めとする霊的な問題に関するご質問も多く、特に「プロの霊能者はどのようにして霊的トラブルに対処するのか、具体的に知りたい」という声をいただくことがしばしばございました。そこでこれまでに私個人が手掛けてきたそうした事案の一部を、読み物記事の形で取り上げてみてはどうかと考えたのがこのコーナーです。

世の中に流布している心霊ジャンルのマンガや小説、あるいはそれを原作とする映画、テレビドラマなどを見ると、そこにはいくつかの定石があることが分かります。ひとつの代表例は、スーパーマン的な超能力を持った霊能者が、相談として持ち込まれた霊現象や因縁トラブルを快刀乱麻の如く鮮やかに解決するというパターンでしょうか。恐らく探偵物のミステリー小説などからの援用で、このようなストーリーの型が作られたのだと思いますが、実際に同じ仕事に携わっている身からすると、あまりにもご都合主義な点が目立ちます。

一番気になるのは、霊能者がその強力な念の力をもって対象に働きかければ、霊障も先祖因縁も直ちに浄化され、霊的原因に拠る災難・トラブルが完全に取り除かれるという描写です。たしかに残留思念の残骸である浮遊霊・地縛霊、あるいは一部の動物霊といった低級霊存在が引き起こす軽微の霊障程度ならば、そうした意念浄化も可能でしょう。あるいは「霊道(れいどう)」という言葉に集約される、主に土地の気の流れが関わる霊現象なども、適切な物理的処置や念の操作を介して比較的短期に改善することはできます。

しかし先祖何代にもわたって継続している強固な因縁作用、あるいは強烈な恨みを抱いた生き霊による憑依現象などは、その道のプロの力をもってしても容易に解消できるものではない、というのが偽らざる実態なのです。様々な手段を用いてようやく解決したと思っても、1年後あるいは10年後に再び同じ問題が首をもたげてくるというケースも多々ありますし、そもそもが「見えない世界」との戦いですので、「これで終結しました」と術士側に言われれば、相談者もその言葉を信じる他ありません。しかし実際には霊障の本源を祓い切れておらず、すぐにそれが再燃するということもございます。私が90年代後半に手掛けたひとつの事例を第一回目として、始めにご紹介いたしましょう。

ある日、地方の名家から受けた依頼。それは血筋に代々伝わる呪いの解消だった!

当時、私は現在の宜保鑑定事務所の前身として、主に対面鑑定の方法で様々なお悩み事を承る相談所を運営しておりました。心霊相談という看板を表に掲げていたせいか、その手のトラブルを抱えた方からの依頼も多く、時には日本各地のお客様のもとへこちらから出向くということもありました。ちょうどそんな頃、問題の人物からの依頼を受けたわけです。

その人物は中部地方の某所に住む実業家の名士でした。血筋を遠くたどるとかつては大きな村ひとつを治めていた地侍の家柄で、江戸幕府が開かれた頃には完全に帰農し、その後は豪農の家として栄えたそうです。それから長い時が流れ、戦後の農地改革でかなりの田畑を失ったものの、残された所有地の一部が市街計画地のエリアに重なったことから莫大な補償金が舞い込むこととなり、本人の祖父の代からは地主農家から不動産管理会社の経営に転じて今に至るとお聞きしました。

電話で素性を聞く限り、まさに絵に描いたような素封家(そほうか)と思われました。私たち庶民からすればただ羨ましいばかりの存在でしたが、しかしその裕福な一族には、深刻な悩みの種が受け継がれていたのです。それは同じ血筋に当たる子孫、とくに本家筋に近い人間が皆、無事に天寿を全うできないこと。つまり、何らかの形で不慮の死を遂げるという恐ろしいジンクスでした。

先祖因縁の存在を強く自覚し、専属の祈祷師まで雇っていた依頼者

現に依頼者の祖父はまだ50代の若さで突然死、父親も老境の長患いを苦に先年自殺、また上の兄2人のうちの1人も学生時代に謎の不審死を遂げ、もう1人は交通事故で亡くなっておりました。そこで本来なら家を継ぐ立場にはなかった三男坊の彼が、しかたなく当主に就いたという経緯があったのです。さらに分家の親戚筋にまで範囲を広げると、本家と同様の死に方をした者はもちろん、中には強盗や殺人といった犯罪事件の被害者となって命を失うという、かなりレアなケースまで見受けられました。本人はこうした相次ぐ非業の死が、全て先祖の因縁によるものだと主張していたのです。

たしかにその家には、代々語り継がれてきた伝説のような話が残っておりました。それによれば戦国時代にその家が仕えていた領主の命令で、敵対する戦国大名が戦の陣を置いた寺社を焼き払ったことがあり、その際に巻き添えを食って焼死した僧侶たちの霊の祟りで、家の跡取りとなる代々の当主と係累に若死にや変死が相次ぐようになったとのことでした。

依頼者の男性は長年の祟りの連鎖を自分の代限りで何とか食い止めたいと願い、様々なツテをたどって密教系の祈祷師を雇い入れました。そして長期間かつ連続的に、因縁解消の加持祈祷を執り行ってもらったそうです。それで数ヶ月前にようやく当の祈祷師から「深い因縁の根を絶った」というお墨付きをもらったのですが、その矢先に今度は東京に嫁いだばかりの長女が原因不明の自殺を遂げてしまったのです。

依頼者と面会してこうした話を聞かされた後、自分にはまだ高校生の長男がいるのだが、どうしてもその子の命だけは守りたい、と懇願されてさっそくその場で霊視を試みました。

家に伝わる呪いの伝説を裏付ける史実は一切存在していなかった!

私はすでにこの時点で、一種の違和感を密かに抱いていました。いつも自分が手掛けている、霊がらみの相談事とはかなり様相が異なる、と。第一には何か壁のような障害物に阻まれて十分な霊視ができなかったこと、第二には今まで自分自身が手掛けてきた先祖因縁に特有の波長とは少し違う霊気を感じ取ったこと。それらが疑念の主な根拠でした。

正確な霊視ができないのならとりあえず足で稼ごうと思い、翌日からは依頼者に用意していただいたホテルの一室を拠点として、呪いの伝説の真偽を確かめる調査を開始しました。まず地方史に詳しい郷土史家を訪ね、依頼者が語ったような史実記録について確認したのですが、「以前、自分も同じ話を聞いたことがあるが、あくまで伝説の域を出ない」と、裏付けとなるべき歴史資料が一切存在していない事実を教えてくれました。またその人からの紹介で、同じ地方にある大学の史学研究室にも顔を出し、「言われている出来事は、正確には寺院の焼き討ちではなく、戦場での単なる陣地争い」であったことまで突きとめたのです。つまり、当地の僧侶が理不尽に虐殺された事件は実際に起きたことではなかった。依頼者の一族は長年に渡って、架空の伝説に踊らされていたというわけです。

家系の呪いの真相は、江戸末期に執り行われた陰陽道系の呪詛。前任の祈祷師は偽装に騙された!?

次に私は、依頼者の一族が檀那寺として帰依している寺院へ赴きました。当主からの依頼で過去帳の記録を見せてもらいに来たと告げると、すでに引退していた先代の住職による直々の解説付きで、本家と分家の大まかな系図や代々の跡継ぎの末路を知りました。それによれば少なくとも江戸時代の末期には、すでに当主と係累の不審な死亡事件が続けざまに起きていたようで、頻繁な代替わりが記された一族系図は見るだに異様なものでした。

そしてその際にひとつの仮説が閃き、検証するための霊視を再び行ってみたところ、見方の角度を180度変えたことで、それまで私を阻んでいた念波の壁の向こう側が次第に透けて見え始めたのです。そこで得られた霊視像を踏まえ、最終的に出した結論は次のようなものでした。

①当事者の家系に関わる代々呪いはたしかに存在していたが、実際には先祖因縁とは別の原因であること。江戸時代末期に陰陽道系の呪術者が執り行ったと思われる強力な呪詛がベースになっており、そこに非業の死を遂げた代々の血縁者の死霊・怨念が蓄積して、呪いのシステムをさらに強固にしていた。

②この呪術者に呪詛を依頼したのは、同時代に実在していた分家筋の某(なにがし)。本家の跡取りを根絶やしにして、名跡と財産を乗っ取ろうと画策した。ほどなく目論見はまんまと成功し、この時期にそこの分家がそれまでの本家に取って代わっている。今回の依頼者も、そうした乗っ取り分家筋の子孫に当たる。

③その後、呪術者に支払う依頼金を惜しんだのか、呪詛のシステムが適切に解除されないまま、中途半端に残存した状態が現代まで続いた。そのため今度は乗っ取った分家筋の子孫が、強烈な呪力の生贄となってしまった。

④呪術者は己が執り行った呪詛の事実を隠蔽するために、この術とセットで僧侶殺しというフィクションの伝説を作り上げて流布させた。この偽物の伝説自体が呪術システムの一環として作動しているので、生半可な霊能者では簡単に見破ることができない。前任の祈祷師もこうした幻像に騙されて、見当違いの加持祈祷を行ってしまった。

複雑怪奇な真相が明らかになるにつれて、百戦錬磨の霊能者を自認していた私もいささか恐ろしくなりました。その後は本家の旧邸跡地の場所を確定した上で、そこの土中から朽ちかけた呪物(まじもの : 呪詛に使う依代などの道具)を掘り起こす作業が続き、発見後は入念なお祓いを執り行って、ようやく長年の呪詛を無効化することに成功したのです。

すでにご存知の方もおられるかもしれませんが、呪詛の解除・無力化というのは通例、呪詛返しという形で執り行います。しかし受けた呪いを返そうにも、当事者たちはすでにこの世から消えていますので、基本的な死霊供養をする他に術はありませんでした。当初は得られる効果も未知数だったのですが、それでも根気よく繰り返すうちに、幽界に張り巡らされていた呪詛のシステムが徐々に崩壊していく様が見えてきました。なお、完全に消し去るまで3ヶ月以上はかかったでしょうか。

ちなみに現在のその家の当主は当時、まだ高校生だった長男の方で、40代となっても健在でおられます。

この実例から得られた教訓は、いかに能力が優れた霊能者や祈祷師であろうとも、ささいなことから判断を誤るということでした。冒頭部で申し上げた、「霊能者はスーパーマンではない」という話はこうした意味合いを含んでいます。自己の霊視・霊感能力を過信せず、常に客観的事実との二人三脚で問題の解決に当たる姿勢が求められるのです。またそうした謙虚な姿勢を堅持できる者こそが、本当の意味での優れたプロであるとも申せましょう。

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